たまごコラムcolumn

【平飼いたまご】づくりで鶏の健康が大切な理由UPDATE. 2020.6.29

平飼いたまご_健康_藤野屋①


藤野屋が自然の恵みや鶏の習性を大切に40年以上、作り続けている【平飼いたまご】。平飼いたまごづくりについては、たまごコラムでも何度かお話させていただきました。

 

藤野屋が質の高い平飼いたまごをお届けできる理由
https://www.fujinoyaweb.co.jp/column/1123

 

平飼いたまごが美味しい3つの理由。 こだわりのヒミツは「水」「餌」「土」にあり

https://www.fujinoyaweb.co.jp/column/847

 

食べるものに意識の高い方にこそ食べてほしい【こだわり平飼いたまご】の魅力

https://www.fujinoyaweb.co.jp/column/764

 

私どもは大きく分けてこの【ケージ飼い】【平飼い】の2つの養鶏方法で、たまごづくりをしています。

 

【ケージ飼い】とはオートメーション化された「ポートリー(鶏舎)」で、たまごを生産できる方法で、一定量のたまごを安定的に生産できます。

 

平飼いたまご_健康_藤野屋①

 

 

それに対して、【平飼い】での養鶏は、基本的に鶏の生活に沿った養鶏スタイル。手間暇はかかりますが、そのぶん、味わい深い「安全でおいしいものを毎日の食生活に取り入れたい」という本物志向の方を中心に好評をいただいております。


平飼いたまご_健康_藤野屋③

 

【平飼いたまご】の養鶏では(いや、平飼いに限らずたまごづくりすべてにおいて)大切な要素はいろいろとありますが、もっとも重要なのは「鶏が健康」であること。

 

なぜ鶏の健康がたまごづくりにおいて大切なのかというと、人間と同じで健康な鶏の体は、質の良い筋肉や免疫力を持っています。「丈夫な体」の鶏たちは、飼料などの栄養を吸収がよく、結果的にその鶏が産むたまごのおいしさや質の良さにも反映してくるからなのです。

 

ちなみに藤野屋で養鶏している鶏はみな、健康優良児(鶏)ですが、そのなかでもとくに【平飼い】の鶏は、元気いっぱいでたくましい健康体そのもの!

 

そこで今回のコラムでは【平飼い】でのたまごづくりにフォーカスして、たまごづくりにおいて鶏の健康の大切さや、藤野屋が鶏の健康のためにとりくんでいることなどをお話ししたいと思います。

 

 

鶏が健康に過ごせるための4つのこだわり

 

平飼いで育てている鶏の健康のために次のようなことにこだわりをもち配慮しています。

 

①鶏が健康でいられるように計算された鶏舎の構造

 

平飼いたまご_健康_藤野屋④

 

平飼いの鶏舎は東西の方向に建てているのですが、実はこれには理由があります。それは、朝早くから活動する鶏たちが日光浴できるようするためです。

 

さらに鶏舎内には天窓があるのですが、その窓から鶏舎の一番奥まで日光が入るように計算されているので鶏が動きまわっても、すべての部分に日の光が入るような構造となっています。鶏舎に日光が入る時間や広さを最大限にすることを意識した造りにすることで、鶏は日の光をたっぷりと受け元気に暮らすことができるのです。

 

日中は日の光を浴びながら過ごすことで、元気で活力ある健康な体を鶏も維持できるような造りにこだわっています。

 

 

②平飼いに最適な恵まれた自然環境

 

平飼いたまご_健康_藤野屋⑤

 

藤野屋の平飼い農場がある大分県竹田市久住町は、周囲に「くじゅう連山」の大パノラマが広がる大自然のなかにありますが、たまごづくりにおいて久住町の環境は最適な場所。

 

鶏は汗腺がないためうまく体温を下げたりすることができないので、暑いのは大の苦手なのですが、竹田市久住町は7、8月の猛暑でも朝の平均気温20℃、日中も30℃ほどです。毎年、猛暑猛暑といわれるなか、とても過ごしやすい環境なので暑さに弱い鶏を育てるにはもってこいの環なのです。

 

 

また竹田市は大分県内はもとより全国的にみても湧水群が多くあるほど美しい水にも恵まれており、鶏が飲む水も、必然的に美しく質の良い水を与えることができます。

 

このように、一年を通して恵まれた自然環境であることは、鶏がストレスを抱えにくく快適に暮らせるため、結果として心身ともに健やかな鶏がおいしいたまごを産んでくれるのです。

 

③こだわりの「床(とこ)」づくり

 

平飼いたまご_鶏舎_藤野屋商店⑥ 

こちらも以前のブログで話させていただきましたが、平飼いの鶏舎で鶏たちが歩いたり走り回ったりする「土」を、どれだけよい状態にできるかという点も、鶏の健康にとって非常に重要なことです。

 

良質な平飼いたまごづくりに欠かせない良質な「床(とこ)づくり」とは?

https://www.fujinoyaweb.co.jp/column/1196

 

土を整えることを、私たちは「床(とこ)づくり」と呼んでいるのですが、鶏にとって快適な床を維持することは、鶏が本来もつ習性にも大きく関係し、結果として鶏の健康を守るうえで大切なのです。

 

ちなみに藤野屋こだわりの「床」には、鶏の糞(ふん)や、自然の微生物などが含まれているのですが、鶏たちがかけまわることで、その糞や菌が土と混ざり合い、鶏の健康にもよい「自然の菌」が含まれた、質のよい床となっていきます。

 

地面をつつく、足で駆け回る、砂遊びするという鶏の「習性」に床の快適さは重要

 

なぜ鶏にとって「床(土)」が大切なのかというと、鶏の「習性」を大切にしたいからです。

 

ケージ飼いとは違い、平飼い養鶏では、鶏本来の過ごし方になるべく近い状態の養鶏を行うことで、健康でいてほしいという想いがあるからです。

 

ちなみに鶏の習性とはおもに、次のようなものがあり、この習性を損なわないような環境づくりをしています。

 

・足で土をかきまわす

鶏は足で土をけり、「何かいいものないかな~」と食べられそうな虫や植物などを足で土をかき回しながら探しています。この習性は、鶏の運動にもつながる行動です。

 

・くちばしで地面をつつく

くちばしでつつく、というのも鶏の習性。足でかき回すのとおなじでエサをさがし、つねに地面をつついています。

 

・砂遊びをする

実は鶏はきれい好き。土の上に擦りつけたり、土をかけたりして自分の体をきれいにしているんです。

 

このような習性を自然と日々行える環境を整えてあげるためにも「床」をつねによい状態にしてあげることに、長年こだわっています。

 

 

④アニマルウェルフェアの考えもとづいた養鶏

 

「アニマルウェルフェア」とは、家畜を快適な環境で飼養することで、家畜へのストレスを軽減し健やかな生活を送れることを重視した畜産のあり方のことをいいます。

 

藤野屋の平飼いたまごつくりはこの考えにもとづいて、鶏にストレスを与えず「鶏らしい暮らし」を行えるような配慮や努力行っているのです。

 

 

ストレスフリーな環境を維持することは鶏の健康とたまごのおいしさにつながります

 

恵まれた自然、その自然を生かした鶏舎の構造、さらに鶏たちが暮らすために最適な状態を保った「床(とこ)」と、平飼い養鶏の環境づくりにこだわるのは「鶏の健康」のためであり、さらにその結果として「良質なたまご」をつくるためです。

 

ちなみに以前のコラムでもご紹介した、私たちにとって平飼い養鶏の師匠でもある、荒牧光さんのお話によると日の光を浴び、しっかりと飼料を食べ、元気いっぱいに走りまわったり地面をつついたり、遊んだりして過ごしている平飼いの鶏は、ケージ飼いの鶏よりも「腸管」が長いのだとか。

 

平飼いたまご_健康_藤野屋⑨

 

腸管が長いということは、必然的に栄養の吸収力が高いとともに、しっかりと消化されるらしいんです。つまり「丈夫な体」をもっているということでなんですね。

 

【平飼いたまご】は最高の「出会い」と代々受け継がれた「絆」から生まれた信頼の賜物

https://www.fujinoyaweb.co.jp/column/1087

 

 

「鶏の健康」を突き詰めた先にある、人に優しく、質の良いたまごを提供したいという想い

 

今回は、平飼い養鶏において鶏の「健康」を守ることが大切な理由についておはなしさせていただきました。

 

日本の養鶏業界では「ケージ飼い」が主流であるなかで、平飼いの養鶏を行っている養鶏家は年々少なくなってきています。平飼いは、どうしても手間暇だけでなく飼料や養鶏環境にかかるコストがかかりますし、ケージ飼いのようにたまごを大量に生産することができないというのも理由です。

 

そんななかでも、私たちが最終的になぜ平飼い養鶏で鶏の健康にここまで配慮し、生産を続けているかということを突き詰めると、よりおいしくて安全で新鮮なたまごをお届けしたいからです。

 

生命力と満ちた平飼いの鶏が産んだたまごは、自然の恩恵や鶏の活力を感じる、味わい深いたまごです。ぜひ私たちが手塩にかけてつくっている【平飼いたまご】のおいしさをご家庭で味わっていただけたらと思います。

 

 

平飼いたまごはオンラインショップでも販売しておりますのでぜひご賞味ください。

 

藤野屋オンラインショップ

https://taketa-fujinoya.shop-pro.jp/

 

平飼いたまご_健康_藤野屋⑧

 

お問合せはこちらへ

藤野屋の商品に興味をお持ちの方はお気軽にご連絡ください