みなさんの食生活に身近な存在の食材【たまご】。
ありがたいことに、毎日の食生活でも欠かせない食材として多くのお客様に味わっていただいています。
そんな日常的に取り入れられているたまごは、言わずと知れた生ものですから、やはり「安心して食べられるものを」、という方は多いのではないでしょうか。
藤野屋では鮮度や品質のよいたまごをつくる、というのはもちろんですが、食べる人にとって「安心・安全」なたまごをつくるということも、とても大切にしています。
そこで今日は、「安心・安全なたまごづくり」において実施している、衛生・品質管理について、くわしくお話しさせていただきます。
徹底した衛生管理体制を整えた2つの養鶏スタイル
まず藤野屋のたまごづくりは「ポートリー(ケージ飼い)」と「平飼い」、2つの様式をとっています。
どちらの農場(養鶏場)も、安心・安全なたまごをつくるために、細心の注意や取り組みをおこなっています。私たちがこの衛生管理にこだわり続けるのは、最終的にたまごの「品質」につながっていくからです。
鶏の健康と衛生を第一に考えた広大なポートリー
藤野屋のたまごづくりの8割を締めているのが、ポートリー(家禽)での「ケージ飼い」です。
現在、約23万羽の鶏が毎日たまごを産んでいます。
さらに2014年には【ウィンドウレス鶏舎】を増設。
その名のとおり窓がない鶏舎で、鶏舎内の温度や光、エサや水などをフルオートメーションで管理しているのですが、ウィンドウレス鶏舎を導入しているのは、次のような理由があります。
手作業によるリスクを軽減し、鶏を病気から守る
ウィンドウレス鶏舎は温度管理や日照管理がしやすいという点から、商品にバラつきが生じず、安定的な生産ができるというメリットがあります。
フルオートメーション化によって人員を抑えることで、「人」から鶏に有害なウイルスなどを持ち込むリスクが軽減という点も大きな理由のひとつです。
鶏を病気から守るための【オールイン・オールアウト】方式を導入
【オールイン・オールアウト方式】とは、同じ日齢の鶏を一斉に導入、淘汰(とうた)することを言います。
なぜこのような方式を導入しているのかというと、若い鶏と年老いた鶏を一緒に飼育すると、病気が入り込む危険性が高くなるからです。
藤野屋ではこの方式で若鶏と老鶏を入れ替える際には鶏舎内の消毒も徹底し、衛生管理のレベルをつねに高い状態に維持しています。
【平飼い】も自然のチカラを活かしながら、衛生面を徹底的に管理
ポートリーでの「ケージ飼い」に対して、藤野屋が行っている養鶏が、鶏が元気いっぱいに土の上を元気に走りまわり、鶏本来の習性を大切にした養鶏が【平飼い】です。
鶏の習性に沿った鶏舎の構造で、鶏の健康を維持
平飼い鶏舎の構造は一日中、外からの陽の光が入るような構造となっています。
それは鶏が、陽の光を浴びて元気よく駆けまわり過ごすという鶏本来の習性を大切する養鶏が、質の高いたまごをつくることにつながるからです。
また自然のままに暮らせる構造ではありますが、病気を持ち込む可能性が高いイタチやタヌキ、ネズミなど外敵から鶏を守る構造にもなっています。
鶏の健康・スタッフの健康を徹底管理
鶏が健康な状態でいるかどうか、鶏の健康状態はスタッフが毎日、チェックしています。
また鶏だけでなく、スタッフの健康状態を毎日チェックしたり、農場へ入る前は消毒の徹底も欠かしません。
余談ですが藤野屋では、日々のルーティンとして消毒や健康管理を行っているので、コロナ禍の昨今も、消毒や除菌などについては「特別なことしている」という意識はあまりないんです。
ずっとやり続けてきていることでしたので・・・。
そのほか、農場へは基本的にはスタッフ以外の部外者は立ち入り禁止とさせていただき、もしも農場内へ入る時には、消毒・専用服・靴を着用していただくなどの対策をとっています。
一般の方からすると「そこまでやるの!?」と思われるかもしれませんが、目に見えないウイルスや病気から鶏を守るために、必要な配慮だと考えています。
とれたてのたまごを安心・安全な商品にする【GPセンター】
2つの農場で産まれたたまごを安心・安全な状態の商品として、消費者のみなさんのもとへ送り出すための場所が、本社社屋内にある【GPセンター】です。
GPセンターでは、鶏舎から集められたたまごを洗卵から殺菌、さまざまな検知、パック詰めまでを行い、出荷できる「商品」にしていきます。
工場内は鶏舎同様、スタッフの衛生管理や健康チェックは徹底していますし、場内も毎日清掃を行い、衛生面には細心の注意を払っています。
さらに確かな品質の商品を作るため次のような工程をふんでいます。
ちなみに、ツイッターでもGPセンターの様子をお伝えしています。
㈱藤野屋本社内には、
GPと呼ばれる工場があります。
この場所で洗卵から梱包までの作業をおこなっております。— 株式会社 藤野屋 (@fujinoyaegg) April 28, 2021
普段なかなか見る事ができない
工場内の様子をご覧ください♪#株式会社藤野屋 #藤野屋たまご #gp #工場 #工場見学 #社会見学 #たまご好きな人と繋がりたい #大分県竹田市 pic.twitter.com/XOxA2xUvLy
恐ろしいサルモネラ菌を除去するための「洗卵」
確率としては3万個に1個といわれているのですが、「サルモネラ菌」などのウイルスが、たまごに超・ごくまれに存在することがあります。
GPセンターで行っている「洗卵」という工程では、もしもの時を考慮し、安全なたまごを世に送り出すために、65℃の温水でたまごの表面をキレイに洗卵し殺菌、乾燥を行います。
徹底した「殺菌」と、4つの検知器で品質を確認
洗卵では取り除けなかったウイルスや細菌、汚れなどは、さらに「紫外線殺菌」という工程で殺菌したのち、次の4つの検知器を用いて、品質をチェックします。
・「汚卵検知器」…殻に付着している汚れを取り除きます。
・「ヒビ検知器」…割れているたまごがないかをチェックします。
・「異常卵検知器」・・・見た目ではわからないたまごの中身に、不良なものがないかを見つけます。
・「パック卵検知器」・・・パック詰めされあとは封をするだけ!というたまごに破損や液だれがないかなどのチェックを行います。
機械だけに頼らず、最後はスタッフによるチェックも
さまざまな工程をふまえて、徹底的にオートメーションによる検知を行った最後は、不備がないかなどを最終的にスタッフがチェックします。
このようにGPセンターでは「これでもか!」(笑)、というくらいたまごの衛生面・品質面を確認しながら、商品化しているんです。
すべては「安心できるおいしさ」のため
藤野屋では時代の変化のなかでも、「安心して食べられるたまごをお届けしたい」という点を長年守り続けていることが、お分かりいただけたたでしょうか。
鶏の健康を守るための体制や、スタッフ、農場(鶏舎)やGPセンターの衛生面の徹底は、すべてたまごを食べていただくお客様の「安心」「安全」につながっています。
これからも、今までずっと継続して行っている衛生管理・品質管理体制への取り組みを怠ることなく、おいしいたまごづくりを続けていきたいと思います。