たまごコラムcolumn

たまごの割り置きは危険!たまごを割るのは調理前が理想的UPDATE. 2016.11.30

たまご_割置き1_藤野屋

 

割れてしまったたまごや、多めに作りすぎたたまご液など、もったいないという気持ちから、割ってしまった後のたまごを冷蔵庫で保存したりしていませんか?


実はこの「割り置き」という行為、大変危険なのです。

 

作り置きたまごは「サルモネラ菌」の好物


例えば、茶碗蒸しをあらかじめ作っておき、冷蔵庫にそのまま入れておくということもありますよね。たまごを購入してくださるお客様の話しの中でも、そういった話しを耳にする事があります。


でも実はこの方法、あまりオススメできません


以前のコラムでもご紹介しましたが、たまごには「サルモネラ菌」という危険な菌が潜んでいることがあるからです。


藤野屋では、万全の生産管理システムを取り入れ、洗卵、殺菌などの行程を徹底して行なっていますが、それでも私たちの体に付着している様々な細菌が、万が一食品に混入したらどうなるでしょう・・。

 

たまごは時間が経つと菌が繁殖し、食中毒の原因となります

たまご_割置き2_藤野屋

 

栄養豊富なたまごは、菌にとっても格好のごちそうです。


たまごの場合、卵白に混入しただけでは菌の生育はあまり進みませんが、卵黄と卵白が混ざった状態の時は増殖しやすくなります。


それは、菌の増殖に必要な栄養分が「卵黄」の部分に多く含まれているからです。特に、撹拌したたまごの放置は栄養満点の卵黄が混ざっているので、サルモネラ菌を培養する菌床を作っているようなものなのです。

 

たまごを割るのは、調理直前が理想的


以前、あるお店で親子丼を食べたお客さんが大勢、食中毒を起こすという事件が発生しました。


多くのお客さんが訪れるため仕込みが必要で、前日の夕方にたまごを割って、そのまま冷蔵庫で保管していたそうです・・。


そうした背景に加え、親子丼はたまごがトロリとしていたほうが美味しいとの理由から、調理時に充分な加熱処理が行なわれておらず、増殖した菌が残ってしまっていたのでしょう。たまごの扱いを誤った結果、大きな被害を出す結果となってしまいました。


このように、たまごが原因とされる食中毒の中には、たまごを割り置きしていたという報告は少なくありません。


万が一、食中毒菌が混入し増殖すると、充分な加熱がなされていない場合は食中毒を引き起こしますし、毒素が出ている場合は、加熱処理後も菌が死滅しません


たまごは、調理する直前に割り、より新鮮な状態で味わって下さい。

 

たまごの鮮度を保つためのポイント


では、たまごをより新鮮な状態で保存できるポイントをいくつかご紹介します。

 

●たまごの丸みのある方を上にして保存する


たまごの丸みのあるほうには「気室」という空洞があります。ここに空気を貯めてたまご自体が呼吸をしているので、他の食材に比べて賞味期限が長く設定されています。


また、たまごが古くなって、卵黄が浮かんできても、この気室があるおかげで黄味が殻に直接あたるのを防ぎ、長持ちすると言われています。

 

たまごは丸みのある方を上にして保存して下さい。

 

●冷蔵庫の手前にあるドアポケットより、奥の方で保存


たまごは温度の変化や振動に弱いデリケートな食材です。ですので、開け閉めで振動が多く、温度が変化しやすいドアポケット扉側保存に向いていません


振動が少ない冷蔵庫の内側の棚に保存することをおすすめします。


ちなみに、たまご入れに入れ替えるよりも、パックのまま保存したほうが鮮度が長持ちします。

 

たまごは正しく保存して、より安全に


たまごをより新鮮に、安全に食べていただく方法をご紹介しましたがいかがでしたか?
今一度、たまごの調理方法や食べ方を家庭で見直すきっかけになれば幸いです。


たまごはできるだけ調理前に割ることをおすすめします。
そして、保存方法も少し気をつけるだけで、より鮮度を保つことができます。


デリケートだけど栄養満点でおいしいたまごを、安全な状態で、毎日の食卓に並べてくださいね。

 

 

 

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