寒い季節になると大人も子どもも、病気になりやすく本当に嫌な季節ですね。
それは養鶏業界においても同じことが言えます。この時期に最も警戒すべき病気のひとつが「鳥インフルエンザ」です。
最近、ニュースなどでも頻繁に取り上げられているのでみなさんも存じかと思いますが、現在日本でも「鳥インフルエンザ」が流行しています。
鳥インフルエンザについて
平成28年の11月末に青森県、新潟県で「高病原性鳥インフルエンザ」が発生し、現時点で鳥インフルエンザの発生が全国で8件確認されています。
・厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144461.html
・農林水産省 http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/tori/
鳥インフルエンザが発生する原因
その名のとおり、鳥類に対して感染性を示す「A型インフルエンザウイルス」は、主に渡り鳥による感染症のことです。
鳥インフルエンザの原因となる「A型インフルエンザウイルス」は野生の鳥、特に水辺で生活する鳥の水きん(カモ)類にあると言われています。
感染経路として考えられる理由は鳥インフルエンザに感染した野生の鳥の排泄物(フンなど)が原因です。ウイルスを保有した排泄物が飛沫したり土壌や水に混入し、家きんへ感染すると言われています。
その他にも海外へ行っていた人が知らぬ間にウイルスを運んできてしまうということも考えられます。
鳥インフルエンザに有効なワクチンはないの?
人はインフルエンザの季節になると、多くの人がその対策として「予防接種」を行いますが、鳥インフルエンザにも同じように予防に有効なワクチンを接種することはできないの?と思いますよね?
結論から言うと現段階では、ウイルスに有効なワクチンはありません。
しかしWHO(世界保健機関)や国立感染症研究所などでは、ワクチン製造に最適なウイルス株の選定を行い、必要な場合にワクチンが製造できるような準備が進められています。
鳥インフルエンザは人にも感染してしまうの?たまごや鶏肉の安全性は大丈夫?
よく「鳥インフルエンザは人にもうつるんですか?」と尋ねられるのですが、
基本的に人に感染することはありません。
しかし極めて稀ですが、人が鳥インフルエンザに感染したという事例が国外では報告されており、鳥に触れるなど濃厚な接触をしたなどの理由で鳥インフルエンザに感染した事例はあります。
ちなみに日本では現段階で人が鳥インフルエンザに感染した事例は報告されていません。
日本では鳥インフルエンザウイルスに感染した鳥の肉やたまごが流通することはありません
また鳥インフルエンザに感染した鳥のたまごや鶏肉って、大丈夫なのかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
日本では現在、鳥インフルエンザの発生が検査等で立証された段階で、ただちにその農場の製品の流通を停止する体制が取られていますので、市場に鳥インフルエンザに感染した鳥の製品が出回るという心配はありません。
また鳥インフルエンザに感染した鶏のたまごや肉を食べることによって感染したという事例は世界的にも報告されていません。
ちなみに万が一鳥インフルエンザに感染した鳥の肉やたまごでも70℃以上で充分に加熱することで感染性がなくなるといわれています。
もし万が一、ウイルスがあったとしても食品を70℃以上で充分に加熱すれば、感染の心配がありません。
藤野屋が行っている防疫対策とは?
藤野屋では鳥インフルエンザに限らず、常日頃から大切な鶏たちをウイルスや病気から守るために徹底した衛生管理を行っていますが、現在通常よりもより厳重に防疫対策を行っています。
関係者以外の車両乗り入れ禁止
ウイルスを運んでしまう原因の一つとして、車両の「タイヤ」があります。
そこで広範囲を通行してきたトラックなどのタイヤに付着したウイルスを農場内に持ち込まないように、関係者以外の車両乗り入れを禁止しています。
また関係者車両に関しても、消毒後でなければ乗り入れしないような体制をとっています。
農場専用の服や長靴の装着、消毒の徹底を行っています
農場や工場に入る際には、作業員はもちろん関係者などすべてのスタッフが、専用の衣服や帽子、長靴の着用を徹底しウイルスの侵入予防を徹底しています。
農場とは別の場所にある事務所スタッフにおいても手指、靴の消毒の徹底を行っているだけでなく、来客の方にも消毒後入室していただくようにご協力をお願いするなど、あらゆる場面で目に見えないウイルスを持ち込まないよう、最大限の予防に努めています。
消石灰の散布
農場(ポートリー)の入口に現在「消石灰」をまいています。消石灰はpH12と強いアルカリ性であることから土を消毒してくれる作用があるだけでなく、ウイルスを保有する小動物の侵入を防いでくれる効果があります。
最善・細心の注意を払うことに全力を注いでいます
このように弊社では現在、細心の注意を払って防疫対策に務めています。
新鮮で美味しいのはもちろんですが、大前提にある「安全」なたまごを、多くのお客様にお届けできるよう、気の抜けない日々が続きますが、より良い製品づくりのために尽力していきたいと考えています。